クリスマスには欠かせないアイテムの一つにクリスマスツリーがあります。
街でクリスマスツリーを見かけると「もうそんな季節か～。」と年の瀬の到来を感じたり、楽しかったクリスマス、ちょっと切なかったクリスマス…いろいろな思い出がよみがえります。
どうしてクリスマスにツリーを飾るようになったのか？
オーナメントにはどんな意味があるのか？調べてみましたよ。
クリスマスツリーの由来 起源は？なぜ飾るようになったの？
昔々の北欧では12月25日にユールと呼ばれる冬至のお祭りが行われていました。
北欧の冬は日照時間が短く凍てつくような厳しい寒さです。
北欧の人々にとって冬至は『太陽が新しい生命を持つ日』として重要な意味を持っていました。
また、冬でも緑の葉を枯らさない常緑樹の樫の木は生命の象徴、また北欧神話の主神オーディンの神木とされ、ユールでも使用されていました。
そのような土地にキリスト教の教えをどうやって広めようか、と考えた時、
北欧の人々の信じていた自然崇拝や北欧神話にキリスト教を上手く織り交ぜようと思ったのです。
ユールが行われていた12月25日をキリストの降誕の日にとし、
北欧の人々の信仰していた木をクリスマスツリーとして飾るようにしたのです。
クリスマスツリーがもみの木の理由は？もともとは樫の木だった？
昔々から北欧で人々が信仰していたのは冬でも緑の葉を枯らさない、主神オーディンの神木でもある樫(かし)の木でした。
でも、クリスマスツリーとして有名なのもみの木ですよね。
いつの間に樫の木がもみの木に変わってしまったのでしょう？
ここにもキリスト教の思惑がありました。
キリスト教布教の為、北欧の人々の根強い樹木信仰を上手く利用したのです。
もみの木が選ばれた理由はと言うと…。
もみの木は樫の木と同じく常緑樹であり1年中葉が枯れない事と、横からみると木の形がきれいな三角形に見えるので“三位一体”と言うキリスト教の教えのイメージにぴったり合致したからです。
北欧の人々はキリスト教に改宗しても、樹木を信じる心をそのまま持てました。
ユールがクリスマスになり、樫の木がもみの木になり、私たちの知るクリスマスツリーの姿になっていきました。
オーナメント(飾り付け)の意味はあるの？てっぺんの星の名前は？
クリスマスツリーの起源を調べると、キリスト教とは関係なく北欧の自然崇拝の風習から生まれたものでした。
でも、ツリーに飾るオーナメントはキリスト教にまつわるアイテムで溢れているのがとっても興味深いです。
りんご(オーナメントボール)
旧約聖書の『創世記』に登場する有名なアダムとイブの話。
神様に背き知識の木の実(りんご)を食べてしまい楽園を追放されます。
それから人間は長い時間、地上でキリストの誕生を待つことになります。
オーナメントボールと呼ばれるキラキラ光るメッキ加工された玉や、
ガラス製の玉はりんごが姿を変えたものです。クーゲルとも呼ばれています。
星
クリスマスツリーのてっぺん(ツリートップ)には他のオーナメントよりも、ひときわ大きな星が飾られます。
この星は“ベツレヘムの星”または“トップスター”などと呼ばれています。
ベツレヘムの星はキリストの誕生を東方の博士たちに教えた大きな明るい星。
この星の正体は謎で、天文学者の間でも、超新星・彗星・惑星(木星と土星)が重なりあったものなど、いろいろな意見があります。…ロマンです。
天使
イギリスではツリートップにクリスマス・エンジェルという天使が飾られます。
この天使はキリストの母マリアに受胎告知した大天使ガブリエルです。
クリスマスの物語はこの受胎告知から始まっていくのです。
杖
キリスト教では人間を羊に、神を羊飼いに例えます。
この杖で神は迷える子羊を導いてくれます
正式名はキャンディケーンと言います。
上下を逆さまにするとイエス(Jesus)の頭文字のＪの形になります。
鈴(ベル)
教会の鐘の音…キリスト教徒にとって欠かすことのできない存在ですね。
キリストの誕生知らせた喜びのベルでもあり魔除けの効果もあるとされています。
ろうそく・電飾
「世を照らす光」「救い主がもたらす光」…キリストそのものを意味しています。
これらのオーナメントを“三位一体”の象徴であるもみの木に飾るのですから、
まさしく、クリスマスツリーなのです！
まとめ
クリスマスツリーのもともとの由来を探れば、キリスト教の教えとは関係ない自然信仰から始まっていた事が分かりました。布教先の国や地域の習性を、自分たちの教えに沿う形に作り直すのがとても上手かったからキリスト教は世界中に広がっていたのでしょうね。美しいクリスマスツリーを見るとクリスチャンでなくても心静かに敬虔な気持ちになります。クリスマスツリーのイルミネーションの光で、大切な人の瞳がキラキラ輝いているとずっとこのままでいたい！と祈ってしまいます^^
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